初心者は投資信託からはじめよう!
卵は一つの籠に盛るな!
株式50と債券50が基本バランス!
資産運用について調べていると色々な情報が錯綜して、何が正解なのかよくわからなくなってきますよね。
「株式だけでは、ハイリスク。債権を入れてリスクを抑えるべき」とアドバイスを受けて、なるほど!と思っていたら、「債権なんていらない」説もでてきたり。
元本割れは避けたい!
リスクは極力下げておきたい。でも、資産は増やしたい…。
私はそう思いながら15年前、資産運用をスタートしました。
様々な情報に惑わされながら、いろいろ試して失敗もしました。
そんな15年間を経て、資産形成におけるポートフォリオについて、
たどり着いた私の考え・・・
『債権は要らない!!』
私が投資信託の債権がポートフォリオに要らないと考える理由についてお話しします。
まず、債権と株式の違いは…
債権と株式へ投資する方法は、何通りかありますが、こちらでは、シンプルに個別の債権と株式を直で購入する場合の基本的な違いを説明します。
債権
債権は、国や地方公共団体、企業が投資家からお金を借りるために発行する有価証券です。その中でも国が発行する債券を「国債」、企業など株式会社が発行する債権を「社債」といいます。他にも、都道府県や市町村などの地方公共団体が発行する「地方債」、日本以外の国が発行する「外国債」もあります。要するに、国・都道府県や企業が資金調達のためにお金を借りたときに発行された借用証書ですね。
『借りたお金は返さなければなりません!』
つまり、債権を購入する際には返済期間、利子(利率)が決まった状態で購入するため、元本割れしませんが利率もある程度決まっています(変動利付型を選んだ場合は利率は変わります)。
株式
株式とは、株式会社が出資してもらった人へ発行する証券です。これは株式会社が資金調達をする手段の一つです。
『出資してもらったお金は、返済の必要はありません!』
株式を購入するとその会社のオーナーとしての権利を得ます。企業の業績が良ければ、オーナーとして配当金や株式優待を受け取れ、値上がりした株式を売却して利益を得ることもできます。逆に業績が悪い等の理由で株価が下がれば元本割れします。
元本割れ | パフォーマンス | |
---|---|---|
債権 | しない(購入する方法による) | リターンは低いがリスクも低い |
株式 | する | 高リターンを狙えるがリスクも高い |
投資信託とは?
投資信託(ファンド)は、各投資家が少しずつ投資したお金を集めて、運用の専門家(プロ)が投資先と運用方法を決め、国内外の株式や債権などで運用します。そして、投資額に応じてその成果を各投資家へ分配していく金融商品です。要するに、「プロに任せて運用してもらおう!」戦法ですね。
投資信託のメリット
- 少額から投資を始められる
- 投資信託は100円から投資できます。少しの金額から始められるので最初のハードルが低くて始め易いですね。
- プロが運用してくれる
- 本来、資産運用には専門知識や金融知識が必要です。個人がその知識を取得するにはかなりの時間がかかります。投資信託は、専門知識がなくてもプロが代わりに運用してくれます。詳しい人に任せられるのは有難い。
- 分散投資でリスクを軽減できる
- 投資信託は複数の株式や公社債などを分けて投資するため、リスクが分散されます。あれこれ考えなくても分散投資できるのはラクですね。
- 個人では投資できないところやハードルが高い銘柄にも投資できる
- 国内株、中国株、インド株などの新興国株、不動産や外国債など個人が個別で買うにはリスクが高くハードルが高い投資先にもチャレンジできます。ハイリターンを狙える!
投資信託のデメリット
- 信託報酬(手数料)が発生する
- 専門家(プロ)に運用を任せるので手数料がかかります。専門家の知識は無料ではお借りできないですね。
- 元本保証がない
- 専門家(プロ)に任せるからと言って必ず、購入価格を上回るわけではないです。元本割れのリスクは理解した上で購入しないといけませんね。
- 売買に時間がかかる
- 「ブラインド方式」が採用されている(申込の段階では購入金額が分からないようになっている)ため、タイムリーな売買はできません。購入申し込み時より、実際の購入金額が上がったり下がったりしてしまいます。投資信託は、今買い時だと思ってもその金額では購入できないのですね。
債権について
私は資産運用をはじめて暫くの間は、債権がなんだかピンとこないというか…国にお金貸せば国債買ったってことで…え?どうやって買うの?種類色々あるし、証券口座で買うの?銀行?と、調べてもよく分かりませんでした。やっと分かった!債権を買う方法とそれぞれの違いについていくつかお話します。
債権を買う!
債権購入方法
- 購入できるところ
- 国債・・・証券会社、銀行等の金融機関、郵便局など
- 社債や外国債・・・証券会社
個別債権を買う
○個人向け国債
メリット
・元本割れ無し
・最低金利保証あり<0.05%(年率)>
・最低1万円から1万円単位から購入可能
・発行後1年経過すれば、いつでも中途換金が可能
・満期まで保有すると事前に約束された利息と償還金ももらえる
・為替の影響を受けない
デメリット
・利息と償還金が事前に決まっているため、インフレの影響を受けます
以下の表の商品を個人向け国債としてこ購入できます。
商品名 | 変動10 | 固定5 | 固定3 |
特徴 | 実勢金利に応じて半年毎に適用利率が変わるため、受取利子が増えることもある。 | 満期まで利率が変わらないので、発行した時点で投資結果を知ることができる。 | 満期まで利率が変わらないので、発行した時点で投資結果を知ることができる。 |
満期 | 10年 | 5年 | 3年 |
金利タイプ | 変動金利 | 固定金利 | 固定金利 |
金利の 下限 | 0.05%(年率) | 0.05%(年率) | 0.05%(年率) |
○(個人向け)社債
対象の会社の社債を募集要項(販売条件)を確認して、販売期間中に証券会社で購入することができます。
投資信託で買う
♠債権と株式が含まれた投資信託
♠債権のみの投資信託
債権の投資信託は、株式よりは値動きの幅が小さくなります。上記に述べた通りの投資信託のメリット・デメリットがあります。
メリット
- 少額から投資を始められる
- プロが運用してくれる
- 分散投資でリスクを軽減できる
- 個人では投資できないところやハードルが高い銘柄にも投資できる
デメリット
- 信託報酬(手数料)が発生する
- 元本保証がない
- 売買に時間がかかる
債権も色々な購入方法でポートフォリオに組み込むことができます。
債権購入をすすめる意見が多い理由!!
リスクを下げるために債権をポートフォリオに入れた方が良いとよく耳にします。なぜそういわれているのか…債権を買う一般的なメリットは…
- 元本保証(購入方法による)がある
- 銀行で預金するより金利が高い
- 株式より低リスク
- 将来の利益を予想しやすい
債権は、銀行に預金しても0.001~0.002%だけど、例えば、国が発行する「個人向け国債 変動10」を買えば、最低金利保証(0.05%)があるので、0.049%~0048%お得。100万円で比較すると…1年で預金は10円ですが、国債は最低でも500円は増えます。また、買う商品にもよりますが、仮に「個人向け国債 変動10」を買ったとして、発行から1年経過すれば途中換金可能です。1年経てば、元本割れすることなく利子も増えて、いつでも現金にできます。株式だと暴落局面中に現金にすると元本割れをして、損をしてしまう可能性もあります。つまり、国債の方が株式より現金化しやすいです。
債権を買う有効な考え方として、今、1年以上使う予定の無いけど、数年後は使うかもしれないお金が預金口座に眠っているなら…
国が発行する「個人向け国債 変動10」を買って少しお金に働いて貰いましょう!
で、投資信託の債権は買う?
先ほどから、債権を買うと言いながら「個人向け国債 変動10」ばかりを例に上げてきましたね。本題の投資信託で債権を入れるかについてですが…
前述にも述べた通り、債権は株式よりリスクが低いですが、パフォーマンスが悪いです。私がなぜ先ほどから「個人向け国債 変動10」ばかり例に上げたかというと、元本保証があり現金化しやすいからです。投資信託は例え債権を買ったとしても、専門家に任せて運用してもらうため、信託報酬も掛かりますし、元本割れのリスクもあります。資産運用中のお金を現金化することは少ないかもしれませんが、値動きの幅が少ないとはいえ、現金化したいときに損をしていたら、ストレスですよね?
また、パフォーマンスが株式と比べて低いため、資産を築いていく過程では、足かせにもなります。せっかくある程度リスクと取って、運用に回せるお金があるなら、そのお金にはしっかり働いて欲しいと思っちゃいます。
早く資産を増やしたいので投資信託の債権は私のポートフォリオの中にはいません!
他にも私は資産を増やす方法として、『不動産投資』もおすすめします。株式ほど値動きがないので安定して資産運用を行えるのに、債権より利益を出せます。また、株式や債権は自己資金の中で運用しなければなりませんが、不動産投資は金融機関からの融資で投資できるため、自己資金以上の金額で投資可能になります。リスクを程よく取って、最速で資産を築き上げることができる方法です!
まとめ
債権と株式の違いについて
投資信託について
債権について
投資信託の債権は買うか
資産運用は個々のリスク許容度でポートフォリオを調整していくことがベストです。債権を入れることで夜ゆっくり眠れそうなら、組み込むことも一つの方法です。「リスクを取らないこともリスク」と言われているように全くリスクを取らないと資産を増やすチャンスを逃すこともまた事実です。昨今では、世界的インフレーションで現金の価値も下がり、為替変動も大きく日本円の現金のまま持つこともリスクがあります。
上手にリスクを取って資産運用をしていきましょう!
この記事を書いた人
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現役パラリーガル
都内大手国際法律事務所勤務
ファイナンシャルプランナー
投資歴10年以上
米国株/投資信託/積立NISA/iDeCo
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