S&P500に目をつぶって投資しておけば、

初心者でも利益がだせる!

今、S&P 500への投資を勧めるアドバイスや記事があちこちに溢れています。

投資の神様ウォーレン・バフェットも彼の遺言として、

S&P 500を買うよう妻に資産運用アドバイスをしているほどです!

でも…果たして…

本当に私たちはこれを鵜吞みにしてよいのでしょうか?

S&P 500について詳しく調べず言われるがまま投資していませんか?

最新情報をアップデートしないまま、S&P 500へ投資し続けていませんか?

私は、

S&P 500投資に対して警鐘を鳴らします!!

この記事ではS&P 500についての私の考えをお伝えします。

間違った投資で資産形成を失敗しないよう、投資の方向性を見極めましょう。

S&P 500とは

S&P 500とは、米国の主要な株価指数の一つであり、米国株式市場の代表的な指標の一つです。

時価総額加重平均型の指数で、

ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場している代表的な500銘柄の時価総額を元に算出されています。

ちなみに、S&P はStandard & Poor's(スタンダード・アンド・プアーズ)というS&P 500を算出している会社の旧社名の略称です。

S&P 500の構成銘柄

S&P 500の構成銘柄は、アメリカの主要な産業セクターに属する企業の株式で構成されています。

S&P 500 構成比率順上位10銘柄を見てみましょう。(2023.01.31時点)

CONSTITUENT(構成)SECTOR(セクター)
1Apple Inc.(アップル)Information Technology(情報技術)
2Microsoft Corp(マイクロソフト)Information Technology(情報技術)
3Amazon.com Inc(アマゾン・ドット・コム・インク)Consumer Discretionary(一般消費財・サービス)
4Alphabet Inc A(アルファベットClass A)Communication Services(通信サービス)
5Berkshire Hathaway B(バークシャー・ハサウェイ)Financials(金融)
6Alphabet Inc C(アルファベットClass C)Communication Services(通信サービス)
7Nvidia Corp(エヌビディアコーポレーション)Information Technology(情報技術)
8Exxon Mobil Corp(エクソンモービル)Energy(エネルギー資源)
9Unitedhealth Group In(ユナイテッドヘルス・グループ)Health Care(ヘルスケア)
10Tesla, Inc(テスラ)Consumer Discretionary(一般消費財)
出所:S&P 500 Top 50 | S&P Dow Jones Indices (spglobal.com)

アメリカの主要な企業だけあって、上位10位は特に日本人にも馴染のある企業が多いですね。

分かりやすくするために、情報技術セクターのIT系企業に色を付けてみました。

なんと10社中7社がIT系企業です。

やはり、IT系企業が目立ちますね。

GAFAMとS&P495について

GAFAMとは

GAFAMとは、Google、Apple、Facebook(Meta)、Amazon、Microsoftの頭文字をとったものです。

GAFAMは、インターネットやコンピューター技術を中心に事業を展開しており、21世紀に入ってから急速に成長しました。

今現在は、アメリカのみならず世界中でビジネスを展開、多くの人々の生活に深く関わっており、IT産業が発達していくなかで、この5つの企業がなくては人々の生活が成り立たないほどになっています。

S&P495とは

S&P495とは、公式の指数ではなく、S&P500からGAFAMを除いた495社のことを指す造語です。

急速に成長したGAFAM 5社を

S&P500に組み込むか組み込まないかで、大きく値動きに影響が出ることから、

GAFAM 5社への依存状況・市場の偏りを指摘する批判的な表現によく使われます。

S&P495S&P5(GAFAM 5社)、TOPIXを比較

では、

実際にGAFAMがどれくらいS&P500の値動きに影響があるのか、日経TOPIXを交えて比較したグラフを紹介します。

図の出典記事:S&P495で分かる ブーム化する「米国株投資」に隠れた”歪み”:古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」(1/2 ページ) - ITmedia ビジネスオンライン

このグラフから分かるように、

GAFAMを除いたS&P495の指数はTOPIXとあまり変わりません。

!!!まさかこんなに差が出るとは!!!

ちょっとびっくりしますよね。

2010年から、S&P500は右肩上がりに上がってきましたが、

『いかにGAFAMがS&P500指数を押し上げてきたか

がよく分かります。

このグラフを見て、

もし今後GAFAMが衰退したらと考えると何か不安になりませんか?

ドットコムバブルからみる、GAFAMへの不安要素

過去を遡ると、リーマンショックやドットコムバブルなどの金融危機により、一気に暴落していく市場を経験した投資家もいます。

そして、その経験を経て、学び、理解したはずです。

高成長テクノロジー企業に投資することが、いかにリスクの高い選択であるか

ということを。

ドットコムバブルを経験した投資家は、特にです。

以下に、ドットコムバブルからみるGAFAMに対する不安要素について解説します。

ドットコムバブル

1995年頃からインターネットが一般に開放され、それに伴い、新しい事業を立ち上げようとするベンチャー企業が多く現れました。

インターネットに対する期待が高まり、1999~2000年頃、情報技術(IT)やインターネット関連企業の株価が急騰

しかし、将来性とは無関係に暴騰するようになり、2000年3月にピークを付けると一転して株価は暴落し、多くの投資家が大きな損失を被りました。

この出来事から、

高成長テクノロジー企業に投資することは、リスクが高い

ことが浮き彫りになりました。

今の人口知能(AI)への期待感にも同じようなものを感じます。

これからまたMicrosoftやNvidia、Alphabetに対する期待が高まりすぎて、

将来性とは無関係に暴騰して暴落するかもしれません。

GAFAMへの不安要素

GAFAMは、デジタル技術の進化に伴い、急速な成長を遂げていますが、

絶対大丈夫とは言い切れません

様々な不安要素があります。

  • 個人情報の取り扱いやプライバシーの問題、デジタルマーケットでの独占禁止法違反の疑いなど、政府や規制当局からの監視や規制強化の動きがすでに見られており、利益を出しにくくなるかもしれないこと。
  • 金融市場の混乱や景気後退によって、企業の業績が悪化する可能性があること。
  • テクノロジーの進化により、新たな競合企業が他国で登場する可能性があること。

など…

30年後も世界のIT産業をGAFAMが牽引しているでしょうか?

GAFAMの影響を受けやすいS&P500含む米国株式に集中投資するリスク

先ほどもお伝えしましたが、S&P500指数はGAFAMの影響をもろに受けます

加えていえば、「NASDAQ100」「fang+」「VTI」もGAFAMの影響が大きいです。

  • S&P500を長期保有すればプラスになる。
  • 世界トップの経済成長するアメリカ企業に分散投資できて安心。
  • 過去のデータをみれば米国株は右肩上がり。

と言われていますが、S&P 495の指数のとおり、

GAFAMなしでは、TOPIXと同じ程度のかなり緩やかな上昇しかみられません。

過去20年をみればS&P500は急成長、特にリーマンショック以降4倍以上も上昇しています。

でも、未来20年が同じようになるでしょうか。

GAFAMが2010年から2020年までと同じスピードで成長していくことは、考えにくく、むしろ、緩やかな上昇か衰退する可能性すらあります。

S&P500に投資しても儲からない時代

更には、

米国株式に投資しても儲からない時代

日本の失われた30年のように、米国経済が30年成長しない時代がやってくるかもしれません。

30年間、S&P500に集中投資した結果、リスクを取ったにもかかわらず、銀行に預けた現金とさほど変わらなかった。

…あれ、むしろ減ってる……

と、なるかもしれないのです。

GAFAMの影響を受けやすい「S&P500」「NASDAQ100」「fang+」「VTI」などの米国株式への投資はリスクが高いと言えるでしょう。

分散投資で不動産投資を組み込むという選択肢

私は、S&P500に投資すべきではないとは考えていません。

米国経済は強いですし、成長する可能性も十分にあります。

資産形成をする上で、米国に投資することは有効だと思いますが、

「米国株投資」だけをすればよいと考えて、米国株へ集中投資することは

リスクの取りすぎであると考えます。

未来に何が起こるかは誰にも分かりません。

分からないのに、アメリカ経済は上昇すると考えるのは楽観的すぎです。

株式投資以外の投資でリスクを分散して資産を形成していくことをおすすめします!

分散投資において有効な手段の1つとして、株式投資に加えて不動産投資をしていく方法があります。

株などの金融商品と比べると、不動産投資は、安定的なキャッシュフローやインフレヘッジ効果がありますし、株式市場の下落と相関しないこともあるので、ポートフォリオのリスク分散にかなり有効です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

S&P500の中身を、S&P495+GAFAMの観点から見てみると、S&P500が万全でないことが分かっていただけたでしょうか。

投資に詳しそうな人が言っているからといって、中身を確認せずに自分の資金を一か所に集中投資すると、将来後悔することになります。

資産形成に失敗しても誰も責任を取ってはくれません。

自分が取れるリスクを把握して、必要以上にリスクを取ることは避けるべきです。

リスクを下げるためには分散投資が有効です。

株式投資、国債、不動産投資などを組み合わせて、資産形成をしていってくださいね。

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