「経済的自由」を達成するため、「お金の教養」をYouTubeやblog等で発信しているリベラルアーツ大学。通称リベ大。
現在、YouTubeの登録者数は200万人を超える人気ぶり。リベ大名義で様々な事業を行っており、「リベ大不動産」、「リベ大税理士法人」、「リベ大工務店」、「リベ大クリニック」等があります。

 初心者向けの分かりやすい発信で、大人気のリベ大ですが、リベ大不動産がTwitterを中心としたSNSで炎上しました。
そもそも「リベ大不動産」って何? なんで炎上したの? 違法行為? 等々様々な疑問が浮かぶかと思います。
当記事では、「リベ大不動産」とは? 炎上の理由、不動産業界のグレーゾーンの概要が理解できます。

目次

  1. 「リベ大不動産」とは?
  2. 「リベ大不動産」炎上の理由
  3. 不動産仲介業の仕組み
  4. 不動産業界のグレーゾーン

「リベ大不動産」とは?

 公式サイトによると、「リベ大不動産」とは、安心のお部屋探しができる賃貸仲介の不動産会社です。
賃貸仲介に関わる費用に透明性を持たせ、余分な初期費用を省いたシンプルな費用設定で安心のお部屋探しを提供します。
とされています。

特徴をまとめると

  • 仲介手数料が安い。(0~0.3か月分)
  • やりとりはLINEで完結。
  • 本来不要な費用の請求なし。
  • 大阪市内のみ対応。
  • 物件探しは本人が他サイト(SUUMO、HOME`S、at home等)で行うことを推奨。

 一見、無駄な費用を抑える事で、初期費用が安くなる、クリーンな運営に見えますね。

「リベ大不動産」炎上の理由

 費用のかさまし等、不当な費用請求を行っている不動産業者が一定数いる事実があります。
そこの透明性を確保して、仲介手数料を安くしてくれるなら、お客様からすれば当然嬉しいですよね。
そんな「リベ大不動産」が今回炎上した理由は、不動産仲介業者からの批判の声でした。つまり同業他社です。

 炎上の原因となった一文が、「気になる物件をインターネット(SUUMO、HOME`S、at home等)からピックアップして、公式LINEから問い合わせてください。」という部分でした。要は、他サイトで物件を見つけてきて、リベ大不動産に教えてね。という事です。

 素人の感覚では、それの何が問題なのかイメージがし難いかと思います。
洋服で例えると、店頭で試着だけして、他店の価格を下げているオンラインで購入するのを想像して頂ければわかりやすいかと思います。現在、このような事はもはや一般的になりつつあります。


不動産会社からすると、物件を掲載する為に時間もお金もかかっています。せっかく時間とお金をかけて掲載した物件が「リベ大不動産」に横取りされる!取れる利益が落ちるんじゃないか!となり、不動産仲介業者関係から、批判を受け炎上騒ぎに発展しました。

不動産仲介業の仕組み

 一般的な不動産仲介会社の業務は、①賃貸募集業務、②賃貸契約・解約等の手続き業務、③物件の管理業務、④集金管理等があります。

①賃貸募集業務
・SUUMO、HOME`S、at home等のポータルサイトに物件掲載
・レインズ¹(不動産流通機構)に物件掲載

②賃貸契約・解約等の手続き業務
・賃貸契約関係の書類作成
・火災保険、賃貸保証会社等の手続き
・解約時の立会い
・借主への説明業務

③物件の管理業務
・エレベーター等、物件内設備の故障時に修理業者の手配
・入居者の設備トラブル等の対応
・近隣・その他からのクレーム対応

④集金管理
・家賃の集金を行い、貸主へ送金
・家賃滞納者への督促業務
・悪質な家賃滞納に対する弁護士への相談業務

1レインズ(不動産流通機構)
「Real Estate Information Network System」の略。
・レインズに掲載されている物件は、どの不動産会社も紹介でき、より早い成約を促す。
・全国に4法人あり、それぞれ担当地域の不動産情報交換業務を行う。

仲介手数料
賃貸契約が成立した場合に不動産仲介会社に支払う手数料。
・賃貸契約に関する仲介手数料は家賃の1か月分+消費税が上限
・基本は貸主0.5か月、借主0.5か月分
・どちらか一方の承諾を得ている場合、家賃の1か月分を受け取ることが出来る。
・現在は業界内の競争が激しくなり、仲介手数料は家賃の0.5か月分や仲介手数料無料の会社が増えてきている

広告料
貸主が優先的に自分の物件を紹介してもらうために、不動産会社に支払う。
・一般的には、家賃の1~2か月分が多い。
・似たような物件が多い、空室がなかなか埋まらない場合、3か月分以上支払う場合もある。
・厳密には「広告料」の名目で金銭受領すると、宅建業法違反をなる場合がある。
・そのため、「業務委託費」、「管理委任料」の名目で受領している会社もある。

不動産業界のグレーゾーン

 実は、本件のような抜き行為は、不動産業界では珍しいことではなく、よく行われる手法です。
法的に違法性はありません。

しかし倫理・道徳的にはかなり黒に近いと思います。
いわゆるグレーゾーンで、法的にはセーフ、倫理・道徳的にはアウトといったところでしょう。


不動産業界の暗黙の了解があり、大々的に抜き行為宣言をする事は避けるのが一般的です。
「リベ大不動産」はHPにて、他サイトからの横取りをはっきり明記してしまった点、登録者数200万人で影響力のある人気YouTuberがこの手法を全面的に押し出して、同業界から反発を食らった点が炎上の原因でしょう。

まとめ

 今回は、「リベ大不動産」炎上の一件を取り上げ、不動産仲介業界について解説しました。
炎上の理由をまとめると

  • 物件探しは本人が他サイト(SUUMO、HOME`S、at home等)で行うことを推奨。
  • 違法性はないが倫理・道徳的にはかなり黒に近い。
  • 影響力のある人気YouTuberがこの手法を全面的に押し出した。
  • 不動産業界から反発を食らう。

一連の炎上騒ぎで不動産業界のグレーゾーンとなっている部分が明るみに出ました。

不動産は資産形成において、重要な役割を担う重要な柱になり得ます。不動産業界に携わる方はもちろん不動産業界以外の一般人も不動産関連のニュースは、しっかりアンテナを張り、ウォッチしていきましょう。
「リベ大不動産」の今後の動向も要チェックですね。

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