「ジャパンライフ事件」
被害額が戦後最大規模の2,000億円を超えるといわれています。
被害者のほとんどが70代以上の高齢者です。
一人あたりの被害金額は平均で1,800万円。
高齢者をターゲットとした悪徳商法です。
中にはジャパンライフに5,000万円もの被害に遭った高齢者もいるそうです。
被害者の中にはこんな悲痛な声がありました。
「老後のために汗水垂らしてコツコツためたお金がすべてなくなりました。返してください。」(80代男性)
「おじいちゃん、おばあちゃんの笑顔を返してください」(40代女性)
実際にマルチ商法の勧誘を受けた筆者が解説していきます。
あなたのお母さん、そしてあなた自身が投資詐欺に遭わないためにも、必ず読んでくださいね。
ジャパンライフ事件炎上理由をわかりやすく解説
ジャパンライフ事件炎上理由
- 特定商取引法違反(契約解除ができなかった)
- 詐欺罪(実物商品が存在しない)
おおきくこの2点が炎上理由です。
特定商取引法違反
特定商取引法は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。 具体的には、訪問販売や通信販売等の消費者トラブルを生じやすい取引類型を対象に、事業者が守るべきルールと、クーリング・オフ等の消費者を守るルール等を定めています。
特定商取引法とは|特定商取引法ガイド (caa.go.jp)
カンタンに言うと、消費者に契約解除をさせなかったということです。
契約しても、クーリングオフをさせない。
2016年12月から、その後も1年間に4回も行政処分を受けました。
悪徳マルチ商法や投資の勧誘は、クーリングオフをめちゃくちゃ渋る傾向にあります。
勧誘の話をされたら、事前にクーリングオフができるかどうか聞いておきましょう。
クーリングオフができないといわれたなら、その会社はクロです。
詐欺罪
ジャパンライフは預託商法(オーナー商法)で利益を出していました。
販売預託商法とは,消費者に物品を販売すると同時にその商品を預かり,自ら運用,または第三者に貸し出すなどして消費者に配当して利益を還元し,その後契約満了時に商品を一定額で買い取るというものを指します(改正法上,「販売を伴う預託等取引」と記載されております。)。
預託法改正(令和3年)を弁護士が解説!販売預託商法が原則禁止に! – 詐欺被害の返金の弁護士無料相談 グラディアトル法律事務所 (gladiator.jp)
カンタンに言うと、レンタル業みたいなものです。
契約者がジャパンライフの健康器具を購入し、その健康器具を第三者にレンタルさせ、レンタル料を契約者が受け取ります。
ジャパンライフは下記のように説明していました。
健康器具を購入すれば、死ぬまで元本保証かつ年利6%入ってくるので、年金生活の柱になりますよ。
ここまでは、違法とまでは言えませんね。
しかし、ここでの大きな問題は健康器具が存在しなかったことです。
2015年の消費者庁の調査では、契約者が預けた商品は22,441個だが、実際には1割しか在庫がなかったとのこと。
これはいけませんね。
利益なんて発生しておらず、契約者の購入資金で配当を行ってました。
気になるジャパンライフの勧誘手口とは
ジャパンライフはどのような手口で、高齢者をだましていったのか。
その手口をみていきましょう!
無料でマッサージとエステをしてくれる温泉旅行にあたったから行っていみない?
勧誘は知人の何気ない遊びの誘いから始まります。
その温泉旅行に行ってみると、見知らぬ高齢者が集まっていました。
そう。温泉旅行と見せかけて、ジャパンライフの勧誘(マルチ商法の勧誘)が目的だったのです。
そしてこのようなうたい文句で勧誘してきます。
ちょっと腰痛に効く、磁器ベルトがあるんだけど使ってみない?
レアメタルが入っていて資産価値も高いんだ!
この磁器ベルトは300万円するけど、購入してレンタルすれば、元本保証で年6%の利益が発生しますよ。
ジャパンライフの会員は、「人生100年時代」「老後2,000万円問題」など老後生活の恐怖を巧みなコトバであおってきます。
そして「元本保証」「年利6%」というあまいコトバで契約させてきます。
「元本保証」に「年利6%」というあまいコトバ。
どこかで聞いたことがありますね。
そうフリッチクエストと同じ手口です。
ターゲットが高齢者か若者かの違いだけで、
だます方法は同じなのです。
あわせてよみたい
丁重な待遇に、アウェイな環境、断りづらい関係性。
人間の心理学を利用した勧誘手口だったのです。
ジャパンライフ事件は政治家の権威性でブランディングしていた
ジャパンライフは、権威のある政治家をちらつかせながら、顧客に信用をさせていました。
その権威性を利用したのが、安倍首相主催の「桜を見る会」です。
ジャパンライフ山口会長に「桜を見る会」の招待状が届いたことを、勧誘のチラシに載せて「権威性」と「安全性」をアピールしていました。
安倍首相も認めた企業なんだ!
総理大臣も認めた企業なら安心して契約できる!
政治家公認という権威性を利用して契約者を信用させていたんですね。
この手法は、顧客だけではなく社員にも信用させる手口でした。
自分たちのやっていることは間違いない。
もっと営業をかんばろう!
営業社員のきもちを鼓舞し、高齢者への営業をさらに邁進させました。
詐欺師は、騙すことに長けたプロです。
マーケティング、行動心理学を理解し我々を扇動してきます。
少しでも怪しいと思ったら、近づかないようにしましょう。
ジャパンライフ事件が報道されないのはなぜ?
ジャパンライフ事件報道されない理由
- マスコミ幹部と山口会長のズブズブな関係
- 広告塔に自民党幹部を利用していたため
おおきくこの2点です。
それでは詳しく解説していきます。
ジャパンライフ事件が報道されない理由その1:マスコミ幹部と山口会長のズブズブな関係性
ジャパンライフ事件の山口会長は、自ら主催した勉強会にメディア幹部を招いたり、
お中元・お歳暮を積極的に贈っていました。
さらに大手新聞社の関連団体の幹部は、かつてのジャパンライフの顧問を務めていました。
こういった根回しで、批判しにくい環境をつくっていたのです。
詐欺師は、騙すことに長けたプロです。
自分の身の回りを固め、詐欺を詐欺ではないように見せる。
たとえ詐欺だとばれてしまっても、報道されない仕組みをつくってしまう。
マスコミまでも洗脳してしまうのです。
ジャパンライフ事件が報道されない理由その2:広告塔に自民党幹部を利用
以下の画像をご覧ください。
ジャパンライフの広告に、政治家やマスコミ幹部がデカデカと掲載されています。
マスコミや政治家が、ジャパンライフを支持しているのような広告になっています。
ジャパンライフは行政処分を受け、最終的に有罪判決を受けましたが、
マスコミはジャパンライフ事件について報道しません。
ジャパンライフ事件について、報道してしまうと、
じぶんたちの報道の間違いを認めてしまうことになります。
政府はこんな詐欺師とズブズブな関係にいたのか!
マスコミは詐欺師と関係をもっていたのね。
というような印象を国民に与えてしまい、マスメディアへの不信感&自民党の支持率に悪影響を及ぼします。
こういった忖度で、ジャパンライフ事件は報道されないようですね。
ジャパンライフ事件炎上理由まとめ
ジャパンライフ事件炎上理由理由まとめ
- 契約解除させなかった「特定商取引法違反」
- 商品がないのに、オーナー業をつづけた「詐欺罪」
- マスコミ・政治家とズブズブな関係性
ジャパンライフ事件のように、
儲け話・おいしい話の裏には、必ずトラップがあります。
詐欺師はバカに務まりません。
モノを売る仕組み、マーケティング、ライティング、心理学をめちゃくちゃ勉強しています。
人間の心理を理解し、行動させることのスペシャリストです。
そんなの話を、知識もない人間が聞いてしまったら、当然騙されます。
大切なのは、あいての手口を知ることです。
そしてどんな人から金融商品や投資商品を誰から買うのか?
が非常に大切です。
知人・友人からの紹介には注意しましょう。
筆者も大学時代、就活の相談をしてあげるといって、友人に喫茶店に連れていかれマルチ商法の勧誘を受けました。
実際に、詐欺師の方と話してみましたが、彼らの話術は非常にうまいです。
人の感情をうまく扇動してきます。
危うく契約書にサインをする手前までいきました。
本当の儲け話は、自分のところになんてやってこない。
知人経由の儲け話は怪しい。
このことを肝に銘じておきましょう。
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