「リゾートマンションは値段が安いから自分でも買えそう!」
「別荘を持っているなんて周りに自慢できそう!」
なんて理由からリゾートマンションの購入を考えている方はいませんか?
もちろんリゾートマンションにもメリットは沢山あります。
しかし、資産運用を目的とした場合
リゾートマンションはあまりおすすめできない
(というか、かなり危険)
と私は考えています。
収益を得られないばかりか、大きな損をする可能性が高くなっているため、十分な注意が必要です。
資産運用での失敗を防ぐためにも、こちらの記事ではリゾートマンションについてみていきましょう。
本記事で分かること
- リゾートマンションとは?
- リゾートマンションのメリット・デメリット
- リゾートマンションをなぜ購入しないほうが良いのか?
- リゾートマンション以外のおすすめの不動産投資
リゾートマンションとは?
リゾートマンションとは、温泉地やスキー場、ゴルフ場などリゾート地の近辺に建てられた、分譲型マンション※のことを指します。
短期滞在をおもな目的としており、1980年代のバブル期にリゾートマンションの建築が急増しました。
※1棟のマンションを1住戸ごとに分けて販売したものを「分譲マンション」といいます。
リゾートマンションの場合は「別荘」といえばイメージしやすいでしょうか。
リゾートマンションが多い土地には、熱海や伊東、箱根、軽井沢、湯沢町などが挙げられます
リゾートマンションのメリット
リゾートマンションには、次のようなメリットがあります。
- 安く購入できる
- マンションの設備が充実している
- 無料送迎や交通費補助がある
それでは詳細をみていきましょう。
購入費用を安く抑えられる
リゾートマンションが建設された当時は、都心から離れているにも関わらず数千万〜1億円ほどの値段で販売されていました。
しかし、バブルの崩壊とともにリゾートマンションの需要は著しく低下し、現在では数十万〜数百万円程度で値段が下がっている場合もあります。
10万円以下の物件もあるため、サラリーマンの方でも無理なく購入できそうですね。
後ほど説明しますが、安さの裏には大きな落とし穴があります
設備が充実している
プールやフィットネスジム、テニスコートといった通常のマンションではみられない豪華な設備が、リゾートマンションには揃っている場合があります。
温泉地であれば、マンション内の大浴場(温泉)を無料で利用できるなんてことも。
無料送迎や交通費補助がついている
地域によっては、駅やスーパーまでの無料シャトルバスが出ていたり、遠方から通うための交通費(新幹線利用料)の補助がついていたりする場合があります。
街の方でも移住をサポートしているんですね。
シャトルバスが充実している場所では、車がなくても移動には困らないようです
リゾートマンションのデメリット
購入後に後悔しないよう、リゾートマンションのデメリットをしっかり知っておきましょう。
- 購入費以外のお金がかかる
- 立地が不便
- 簡単に売れない
詳細を解説していきます。
管理費が継続的にかかる
多くのリゾートマンションは、所有しているだけで多額の費用がかかります。
充実した共用スペースがある反面、月々に支払う維持・管理費が高くなってしまうのです。
また、30年以上経過した建物であるため、修繕費用が別途かかる場合もあります。
加えて、固定資産税も払う必要があるため、年間で30〜50万円ほど継続的な出費がかかると考えておくと良いでしょう。
「親から相続したけど、リゾートマンションは利用しないから支払いたくない!」
「購入したはいいけど、収入が少ないから支払えない!」
といった理由で、修繕積立金が滞納されているケースも少なくありません。
前の所有者が滞納してきた分は、新しく購入した方がすべて負担することになります。
修繕積立金を確保するために、タダ同然で売りに出されている物件もあります
立地が不便
マンションの場所が郊外のリゾート地になりますので、居住地から遠く離れる可能性が高いです。
移動が不便なため、せっかく購入したのに、ほとんど利用しないなんてこともありえます。
簡単には売れない
リゾートマンションの需要が低いからこそ、販売額が安くなっているといえます。
前述した管理費の支払いや立地の問題で買い手が見つからず、売却したくても簡単には売れないというデメリットがあります。
リゾートマンションを買ってはいけない理由
長期的な資産運用が目的であれば、サラリーマンの方にリゾートマンションの購入はおすすめしていません。
その理由には「利益を得にくい」「コストがかかり続ける」といった点が挙げられます。
利益を期待できない
不動産投資で稼ぐためには「家賃収入」か「売買益」を得ることが必要です。
しかし、リゾートマンションは基本的に居住に適した土地ではないため、空室が続く「空室リスク」がまずあります。
また、買い手がみつからず、なかなか売却できないというデメリットもあるでしょう。
立地や建物の古さなどから、これから資産価値が上がることは、あまり期待できないかも…
コストがかかり続ける
リゾートマンションは、月々にかかる管理費、修繕積立金などのコストが高くなっています。
加えて、仲介業者の手数料もかかるため、たとえ借り手が見つかったとしても引かれる金額が多くなりがちです。
コストばかりかかるので、反対に100万円単位のお金を不動産会社に支払ってでも、手放したい方は多いようです。
お子様がいる場合、リゾートマンションという「負の遺産」を相続させることになるかもしれません
中には湯沢町のような、物件価値が再び上がっているケースもあります。
しかし、基本的にリゾートマンションは通常の不動産投資よりも投機性(ギャンブル性)が高いため、おすすめではありません。
新潟県の湯沢町は、東京から新幹線で約1時間の場所にあります。
都心から移動しやすい立地に加え、リモートワークの普及による移住や、コロナ後の海外からの旅行者が増えていることから、資産価値が再び高まった物件も出ているようです。
※湯沢町には1960〜1980年代のスキーブームと好景気の影響で、リゾートマンションが15,000戸ほど建設されました。
しかし、バブルの崩壊によって、当時3000〜5000万円で売られていたリゾートマンションの価値が限りなくゼロに近い状態になっています。
サラリーマンの資産形成であれば東京都心の物件がおすすめ
もし不動産投資で老後の資産運用を行いたい場合は「東京都心の物件」がおすすめです。
都会は人の流動性が高いので、リゾートマンションのような空室が出るリスクが低くなっています。
また、都心であれば物件の需要が高いため、地方と比較して売却もスムーズに行いやすいです。
サラリーマンは、社会的な信用からローンを組みやすいメリットがあります
手元の資金が少なくても大きな資産を動かすことが可能です
リゾートマンションを買っても大丈夫な人
もちろん「絶対にリゾートマンションは買ってはダメだ」とはいいません。
以下のような項目に当てはまる方であれば、リゾートマンションの購入も一つの選択肢になるでしょう。
- 投資を目的としていない(居住用、シーズン中の短期滞在用など)
- 近場で通いやすい場所のリゾートマンションを探している
- スキーやゴルフ、温泉などリゾートが好き
- お金の余裕があって維持・管理費が気にならない
などです。
利用頻度や毎月のコストから計算して、
結局はその都度ホテルに泊まる方がお得
な場合もあるため、ご注意ください。
また購入される場合は、施設の管理状況や移動手段、周辺の環境などを十分にチェックしておいてくださいね。
原野商法というものがあった
リゾートマンションが多く建設された1960〜1980年代には「原野商法」と呼ばれる悪徳商法が盛んだったことをご存知でしょうか?
「ここの土地は将来必ず値上がりする」といって、無価値な原野や山林などを売りつけていたのです。
現在ではあまりみられませんが、当時の新聞には不動産の物件広告がたくさん掲載されていたようです。
「道路が作られる予定がある」「開発計画がある」といった虚偽の情報を流して信用させていたんですね。
新聞の折り込みや雑誌の広告などが使われていました
大手新聞に掲載されていたら、つい信じてしまいますよね
まとめ
- リゾートマンションとは、リゾート地近辺に建てられた分譲型マンションのことである
- 購入費を安く抑えられる、充実した設備があるといったメリットがある
- 多額の管理費用や修繕積立金が月々かかる、売却しにくいといったデメリットがある
- 収益を得づらいうえ、コストで損をする可能性が高いため、長期の資産運用には向いていない
- サラリーマンであれば、東京都心の物件で資産運用することがおすすめ
リゾートマンションという響きは魅力的ですよね。
しかし、投資目的ではデメリットが目立つため、購入には注意が必要です。
自然豊かな場所にあるし移住体験もあるみたいなので、
個人的には「短期間ならリモートワークでリゾートマンションをちょっと利用してみたいな…」
と思ってます。
この記事を書いた人
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ライター歴5年
これまで1000記事以上を作成
自身も資産運用を実施中
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